木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『定価のない本』

門井慶喜 創元推理文庫

古本業界の話と言えば、梶山季之の『せどり男爵数奇譚』が面白かった。

この本は戦後まもなく、GHQとの関係で古い本が売れる話だが、それなりに読ませてくれた。しかし、同業者の死をめぐって、かなり強引な筋になっていて、もう少しリアリティのあるものだったらいいのにと感じた。