木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『プラナリア』

山本文緒 文春文庫 山本さんは10月に亡くなったという。読んでみたいと思っていたので、あまりいいことではないがこれを契機に読んでみようと思い立った。 5篇の小説が入っていて、全体として直木賞を受賞している。 いずれも元気の出る小説ではない。話も明…

『海が見える家 逆風』

はらだみずき 小学館文庫 「海が見える」の3冊目。舞台が南房総で、千葉に住んでいる私としては思わず読んでしまう。 3冊目では、一昨年の台風の被害が書かれている。当時私も行ったが、ブルーシートのかかった家が多かった。イノシシなどが人家の近くまでや…

『葉桜の季節に君を想うということ』

歌野晶午 文春文庫 ミステリー小説。面白く読めるが、終盤でものごとが一気に解決していくミステリー特有の終わり方がどうも気に食わない。

『ビタミンF』

重松清 新潮文庫 7篇の短編で構成されている。 どの短編も40歳前後の男性が主人公。 家族を持ち、子どもが思春期を迎えるような時期。社会的な逸脱行為をしたりして主人公を悩ませる。しかし、ちょっとした人生の振り返りも行うことになる。どうやら著者は…

『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』

大島真寿美 文春文庫 直木賞&高校生直木賞を受賞したという帯に魅せられて買ってしまったが、どうしてどうして面白い読み物で、感心しながらあっという間に読み切ってしまった。 父が近松門左衛門から譲り受けたという硯をもらい受けて、名前も近松門左衛門…

『妊娠・出産をめぐるスピリテュアリティ』

橋迫瑞穂 集英社新書 子どもは授かる、とか表現する。 どこかからやってくるという認識なのだろう。 その分野のスピリチュアルについてまとめたもの。