木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『生の裏面』(李承雨著)

『真夏の視線』に続いて『生の裏面』を読む。 同じく父性不在が大きく影を落としている。 小説の主人公は、自らの体験として書くのが困難なのか、他の作家の作品論として書き始めるが、他の作家(パク・プギル)はなかなか語ってくれず、未発表の作品の紹介…

『真夏の視線』(李承雨著)

李承雨(イ・スンウ)の『真夏の視線』を読む。韓国の現代文学を読むのは初めて。水準の高さに驚く。 イ・スンウとの出会いは、1か月前に『植物たちの私生活』を読んだことによる。次いで『香港パク』を読んだ。だからこれで3冊目ということになる。手元に『…