木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『百年法』(上下巻)

山田宗樹、角川書店。 上下巻で900ページにもなる長編である。 百年法は生存制限法の通称名。ウイルスによる不老化処置を受けた国民は処置後百年をもって生存権をはじめとする基本的人権をすべて放棄しなければならない。受け入れる者がいるが抗うものも…

『あらしのよるに』

きむらゆういち著、小学館。 ヤギと狼が嵐の夜に出会って、友達になる話。子どもに読んで聞かせるとハラハラドキドキするだろう。ヤギはヤギ社会から、狼は狼社会から浮き上がってしまう。その後ストーリーはどう展開するか、読んでのお楽しみ。 気になった…

『遠い朝の本たち』

須賀敦子。筑摩書房。 子どもの頃に出会った本を語っていく。 アン・リンドバーグの言葉。「さようなら、とこの国の人々が別れにさいして口にのぼせる言葉は、もともと「そうならねばならぬのなら」という意味だとそのとき私は教えられた。「そうならねばな…

『宇宙でいちばんあかるい屋根』

野中ともそ著、光文社文庫。 14歳の少女が主人公。人に勧められた本だったが、それなりにいい。魔法使いのおばあさんとの交流。ほのぼのとあたたかい。