木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『始まりの木』

夏川草介 小学館文庫 民俗学のフィールドワークを通しての指導教官と学ぶ女性との交流。日本人の失ったものを学ぶ。 私の個人的な感想でいえば、第五話に影響を受けた。これまで死後は骨を海に流してほしいと思ってきたが、なにも宗教を捨てなくてもいいんだ…

『「発達障害」と間違われる子どもたち』

成田奈緒子 青春新書 発達障害の子どもが増えているように感じるが、著者は「発達障害もどき」が増えているのだという。大事なのは子どもの生活パターンを早寝早起きに変えることだという。 養育者もそうすることで、子どもとの信頼ができると。 とくに難し…

『百年の子』

古内一絵 小学館 子どもについての話かと思ったら、どうやら小学館の学年誌を中心とした100年史だった。戦中戦後の学年誌について、フィクションとして描いている。 読みやすくて、内容が頭に入ってくる。こうした書き方もあるんだな、と参考にはなった。

『霜月記』

砂原浩太郎 講談社 このところ時代ものにはまっている。 本書は神山藩シリーズの3作目。 親子3代の物語。祖父は引退して柳町で悠々自適。父は町奉行だったが突然辞めて行方不明。子どもがそれを継ぐ。それぞれ父と子の物語である。 砂原さんの小説は登場人物…

『黛家の兄弟』

砂原浩太郎 講談社 『高瀬庄左衛門尾御留書』がよかったので、その神山藩シリーズの2冊目を読んでみた。黛家の3兄弟の話だが、長期にわたる藩の内情も含めたストーリー。 大きく2部から構成されている。後半ぎりぎりになってから解決の糸口が明かされて、な…