木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『この世にたやすい仕事はない』

津村記久子 新潮文庫 ストレスに耐えかねた前職をやめて、単純そうな仕事に就く。が、どの仕事もそれなりに難しい。 個人的には退屈した読書。

『ポトスライムの舟』

津村記久子 講談社文庫 私は人の名前を記憶するのは苦手だ。この小説も始めに登場人物の名前が漢字で書かれるが、あとはローマ字。他の登場人物もローマ字で、男性か女性かも分かりづらい。あえて他の姓で語られるようなところもある。分かりにくさのなかに…

『君は永遠にそいつらより若い』

津村記久子 ちくま文庫 大学卒業をまじかに控え、就職も決まって、手持無沙汰の日々。ぐだぐだとした日常が描かれる。ところが、何もないように見える日常の裏に暴力や哀しみが顔を見せる。 描き方がうまいなあと思わずにはいられない。

『水車小屋のネネ』

津村記久子 毎日新聞出版 家を出ようと思うんだけど一緒に来る?という問いかけから始まる、18歳の女性と8歳の女の子。母子家庭だったが、男性が来るようになり虐待が始まる。お母さんはそれを止めようとしない。 そこから始まる物語。しかし、暗い話にはな…

『絡繰り心中』

永井紗耶子 小学館文庫 『木挽町のあだ討ち』がよかったので本書を読んだ。 これもストーリーが読者になかなか想像できず、意外性を呼ぶ。 世を儚んだ女郎の持ち掛け心中だが、そこに人間関係が絡んでくる。 なぜ一人だけで女は殺されることになるのか。