木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

2021-07-31から1日間の記事一覧

『そうか、もう君はいないのか』

城山三郎 新潮文庫 妻の思い出を綴る。亡くなってから、出会いや旅を思い出す。城山三郎の、経済小説とは異なる私的な交情がいい。

『夏の口紅』

樋口有介 文春文庫 大学3年の主人公のもとに、15年前に家を出た父が死んだと連絡があり、形見を受け取りに本郷の古い家に行く。そこで会う季里子は口数が少ない不思議な女性。また、主人公には姉の存在が知らされる。 夏休みの10日間に経験する恋愛を描いた…