木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『ベルリンは晴れているか』

深緑野分 筑摩書房

ドイツ、ヒットラー時代の第二次世界大戦前夜から戦争直後まで、一人の女性の生きざまが描かれている。

戦後と戦前が章ごとに書かれていて、最終的にはそれがまとまる形になっている。戦後の部分はずいぶん強引な出会いと筋書きだなと思っていると、最後にはそうだったのかと、つじつまの合う、それもやや意外な結末となっている。

戦前から戦後へと、国民は耐えに耐えて、多くは犠牲になって、ストーリーは進む。