木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『人質の朗読会』

小川洋子 中公文庫

ツアーの参加者と添乗員などが反政府ゲリラから襲撃を受け拘束された。2か月を過ぎても膠着状態が続き、100日が過ぎようとするときに軍が強行突破し銃撃戦になり、全員が死亡した。文章や盗聴器が発見されて、「人質による朗読会」が行われていたことを知る。

その人質が語った内容がこの本。ひとり一人が語る、ずっと胸に引っかかっていたようなことが語られる。