2021-12-06 『自転しながら公転する』 山本文緒 新潮社 短編も多い山本文緒さんの小説のなかでは長編と言える。東京で働いていた32歳の女性。親の看病のために実家に戻って近所のモールで働き始める。さまざまなことが起こるが、小説というのは少し触れただけでもこれから読む人の気持ちを半減させてしまう。 先にも書いたが、山本さんは10月に亡くなった。暗い小説ながら、不思議に元気づけてくれる。