木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『冬瓜』

村尾文 西田書店

短編集第一巻とある。

6つの短編が納められている。

最初の「冬瓜」が本のタイトルにもなっている。船橋市文学賞を受賞しているから、船橋市に在住の方かもしれない。「冬瓜」は鹿島あたりの疎開地のことを書いている。この地の風習となっている、人が亡くなったときに食べる冬瓜を買うために、他の村に行く話だ。

6つのどの短編も村尾さんの体験から出てきたもののようだ。その村尾さんは83歳と表紙にある。よい本を読んだ実感がある。