木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『折鶴』

泡坂妻夫 創元社文庫

短編集で4篇が納められている。4篇で泉鏡花文学賞を受賞している。

とくに「折鶴」がよかった。

それぞれ職人の世界を書いているが、「折鶴」は悉皆屋の職人。和服の洗い張りの世界で、古い時代を彷彿とさせる。そこにミステリー的な要素を加え、ひきつけて読ませてくれる。