木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『生を祝う』

李琴峰 朝日新聞出版

子どもの権利は子ども自身にある。当事者にあるものと言える。では胎児に聞くことができたらどうなるのか。信仰をもっていない人でも、子どもは授かるものと考えたりするが、この近未来小説では、言語の基礎になる普遍言語で胎児に生まれたいかどうか聞くことができるようになる。

胎児に確認しないで産むのは出生強制で罪になる、という時代。そこで妊娠した女性が主人公。