木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『嘘の木』

フランシス・ハーディング 東京創元社

「19世紀、ダーウィンの進化論に揺れる英国で、高名な博物学者が不正を疑われ、スキャンダルから逃れるために移り住んだ島で謎の死を遂げます。学者の娘は、敬愛する父の汚名をそそぐべく、真実をつきとめようと立ちあがり――。嘘を養分にして育ち、重大な秘密を教えてくれるという不思議な木の力を借りて、少女ははたしてどんな真実を探りあてたのでしょうか」。

訳者のあとがきの導入の文章である。よくまとまっている。不思議な世界を感じながら読み進み、娘の謎ときにつきあう。