2022-09-01 『真夜中の子供』 辻仁成 河出書房新社 福岡、中洲で生まれ育った無戸籍少年の物語だ。 巨大な歓楽街で、大人たちはいるが、子どもはいないといっていい。 そうしたところで暮らし、さまざまな体験をしていく。 児相も出てくるが、そんなには出てこない。 ある警察官が助けようとするが、十分な力になってあげることはできない。 逞しく、しかし中洲の大人たちに助けられて成長する。 物語、小説ではあるがそのストーリーに引き込まれていく。 悲惨な終わり方だったら嫌だな、と思っていたが、それなりに素晴らしい終わり方だった。