2022-09-06 『野いばら』 梶村啓二 日本経済新聞出版社 最後まで読んでも既観感が残る。以前に読んだ感じがするのだ。 しかしストーリーさえ記憶にはなく、新しい書物として読むことができた。 文章がよく、寡作ではもったいない気がする。 江戸末期、イギリスの男性がやって来、日本人女性との交流が描かれている。 美しく終わるのだが、もっと違った終わり方があるのではないかと思ってしまう。 「わたしもにございます」と言う女性の言葉がいい。