木ノ内博道の雑読ノート

読んだ本の備忘録です。

『野の春ーー流転の海 第9部』

宮本輝 新潮社

これが完結編。どのような終わり方をするのか、読み始めると同時に気になったが、思い通りというか、執筆37年という大河小説として、納得のいく終わり方だった。

主人公、熊吾の人生、そして妻、房江の生き方、息子の伸仁。大河小説には登場人物も多いが、それぞれが生き方を辿っていく。

読後感としては、よくぞここまで書いてくれた、十分楽しませてくれた、と感謝したくなる。